FP-6300の本体右下のメインスイッチをONにして、制御用ノートPCの電源を入れ る。FP-6300 は、すべての制御をノートPCの専用ソフトウェア(Spectra Manager)で行うようになっている。ノートPCのOS(Windows XP)が立ち上がったら、 デスクトップ上の Spectra Manager をダブルクリックすると、図 8の初期画面が現れる。
通常は、励起スペクトルや発光スペクトルの測定を行うので、Spectra Maneger の画面(図8)から、スペクトル測定を選択すると、図 9の画面が現れる。
図9の画面で、上部にある Ex と Em の表示窓が、それぞ れ、現在の励起側と発光側の回折格子の波長を表し、その右のある部分で、現在 の光強度を表している。また、その上のランプマークの Ex と Em は、現在の シャッターの開閉状態(白抜は閉状態、黄色が開状態)を表している。
スペクトルを測定するために、測定条件の設定を行う。「測定」メニューの「測 定条件」を選択するか、または、現在の光強度を表示している領域をダブルクリッ クすると、条件設定画面(図10)が現れる。
この画面(図10)で、測定条件を設定して、OKボタンを押す と、設定した条件が、分光器本体に送り出されてセットされる。
測定を開始する前に、発光側シャッターを閉じた状態で、検出器の出力が、ゼロ になっているかを確認する。ゼロから有意にずれている場合は、オートゼロボタ ンを押して、ゼロ点を合わせる。
励起側と発光側のシャッターを開けて(黄色の状態にして)、開始ボタンを押して、 測定を開始する。スペクトル表示画面(図9)に、回折格子 の波長や光検出器の出力が、数値やグラフで表示されるので、意図した通りの測 定を行っているか確認する。
測定が終了すると、データは自動的に、解析ソフトウェアに転送される。初めて の測定で、解析ソフトウェアが立ち上がっていない場合には、新たに解析ソフト ウェアを立ち上げてから、データを転送するので、少し時間がかかる。データの 転送が完了すると、図11のような画面になる。
この解析ソフトウェアは、スペクトル解析の種々の機能を持っているが、特定の 商用ソフトウェアの使い方を覚えることが、この実験の目的ではないので、解析 は、gnuplot と perl のプログラムで行う。そのために、測定したスペクトルを テキスト形式で保存する。保存したいスペクトルの窓をアクティブにして、「ファ イル」メニューから、「名前を付けて保存」を選び、ファイルの種類として、テ キストファイルを選んで、わかりやすいファイル名を付けて保存する。
一般に、装置をシャットダウンする手順は、立ち上げの手順の逆を行えば良い。 FP-6300 の場合は、制御用ノートPCで、測定プログラムやスペクトルマネージャー などのソフトウェアをすべて終了させてから、OSをシャットダウンし、その後で、 FP-6300本体の電源ボタンをOFFにする。試料室内に試料セルや偏光子などがある 場合には、取り除いておく。