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: 日本語入力キーバインド - scim と : Emacs での日本語入力 : Emacs での日本語入力   目次

Emacs での日本語入力の基本

§2.2.2節で、X Window System での日本語入力について説明しま した。X の GUI アプリケーションでは、変換クライアントである scim を介して、日本語の入力を行ないます。Emacs も 上で説明した Case 1 の場合 は、X の GUI アプリケーションですので、scim を介した日本語の入力もで きます。しかし、CUI の Case 2 の場合には、それでは日本語入力はできません。 Emacs は、§3.1.2 節で説明したように、Emacs-Lisp関数で、 種々の機能の拡張ができます。日本語入力についても、いくつかの方法で、 Emacs の拡張機能が開発されています。stex では、デフォルトでは Emacs の 日本語変換クライアント機能のひとつである canna を使って日本語入力するよ うに設定されています。 canna は、かな漢字変換サーバである cannaserver 専用の日本語 変換クライアントで、s1 で動いている cannaserver と通信して日本語入力をするように設定されています。

Emacs での日本語入力クライアントとしては、canna よりも egg の方が広く 使われています。egg は、元々は、Wnn という漢字変換サーバ用のクライアント として開発されたものですが、Wnn だけではなく、cannaserver や anthy とも 通信できます。egg での日本語入力に慣れている人は、ホームディレクトリの .emacs.el を少し変更すると、egg を使った日本語入力もできるようになっています。

Emacs で日本語入力モードにするには、C-\ または C-o(おー) を入力します。 これはトグルスイッチになっていて、入力する度に、 日本語入力 ON/OFF の状態が切り替わります。 日本語入力モードになったら、emacs のモードラインの左に、 という表示が出ます。この状態でローマ字で入力していきます。 入力し終ったら、SPC キーを押すと漢字に変換されます。 正しい漢字になったら、Return キーで確定します。次候補に進むには SPC キーを押します。

漢字変換モードになると、漢字変換する文節がわかち書きで表示されます。 Canna が正しく文節の区切りを認識できなかった場合、C-i または、C-o で文節の 区切りを変更します。C-i はカーソル上の文節を縮め、C-o は文節を伸ばします。