さて、いよいよシェルの操作法に入ります。シェルは UNIX の基本で、シェル が使えるので、UNIXを使い続ける人が数多くいます。一旦、シェルの操作に慣れ てしまうと、Windows のエクスプローラ でのファイルやディレクトリの操作は、 まどろっこしくなります34。
これまでにも、パスワードの変更やブラウザの起動でシェルのコマンドを実際に いくつか実行してきましたが、ここで、もう一度、シェルがどういう手順で動く のかをまとめておきましょう。
シェルは、以上の 1 〜 6 の操作を繰り返しています。
シェルには、いくつかの種類があります。Bell研究所で UNIX の開発とほぼ同時 に作られたシェルは Bシェル(Bourne shell)または sh、その後、カルフォル ニア大学バークレイ校(UC, Berkley)で UNIXにネットワーク機能が追加された 時に開発されたシェルを Cシェル(csh)と呼び、現在でもこのふたつに起源を もつシェルが広く使われています。Bシェルにファイル補完やヒストリー機能な どを追加した bash(Bourne Again Shell)や、csh を拡張した tcsh などです。sh と csh では、シェルの文法に若干の違いがあり、sh は シェルプログラミング 36に向いており、csh は対話型の処理に向いています。stex では、 tcsh がデフォルト37 の ログインシェル38 になっています。以下では、tcsh での操作を 説明します。sh や bash でも基本的な点はほとんど変わりませんが、特に、 tcsh 固有の機能の場合には、「tcshでは」と書くようにします。