蛍光異方性と蛍光強度を各温度について算出し、温度に対してプロットす る。蛍光異方性の温度変化の原因を、蛍光異方性の定義から考えて、まず、定 性的に(直観的な)説明を試みる。さらに、定量的に解析するために、参考文 献 [5]のグリセリンの粘性データを用いて、変形ペランウェーバープ ロットを行う。データにばらつきがあっても大胆に直線をひいて、切片と傾き を算出する。ペリレンの室温でのを5nsecと仮定して(APPENDIX参照)、 ペリレンの回転体積を求める。また、切片からの値を求める。得られた 回転体積やの値が妥当か否かを考えることで、ペランウェーバーのモ デルと実際の溶液中での分子の回転運動との関連について考えて見る。
アクセプターの濃度に対して、ドナー(NBD)の蛍光とアクセプターの蛍光の ピーク値をプロットし、エネルギー移動の効率を考察する。両者は重なってい るので、精密な解析のためには、適当な方法で分ける必要があるかもしれない。 その場合には、重なったふたつのスペクトルから、それぞれの成分の強度を見 積もる方法を考える。また、NBDの励起波長でローダミンもわずかに励起され るため、エネルギー移動ではない直接の励起によるローダミンの発光も含まれ ていることに留意する。