: クライオスタットの低温脆性
: 低温物理における安全心得
: 酸欠
液体ヘリウムは再利用のため閉じた空間で使用することが多く、うっかりすると危険な状態に陥ってしまう。密閉されたクライオスタット(低温容器)等に放置された液体ヘリウムは、気化すると大きな圧力となり(室温では800倍程度の体積に膨張しようとする。)、クライオスタット等を破壊してしまう。その圧力はすさまじいものであって、ヘリウム回収用の風船がつないである場合には、風船が破裂する程度で済むが、場合によっては人体に危害が及ぶこともあり得る。同様の危険性は勿論液体窒素にも当てはまり、コーラの瓶に液体窒素を詰めて栓をすればどのような結果になるかは簡単に想像できよう。