[Prev][Next][Index]

gnuplot で作成したグラフをプリンタに出力するにはどうすればよいですか



[Q]
gnuplot で作成したグラフをプリンタに出力するにはどうすればよいですか。

[A]
gnuplot で作成したグラフを印刷するには、gnuplot の出力をディスプレイ画面でなく、 一旦ファイルに保存してから印刷すると簡単です。物理学実験で使用しているプリンタ は postscript 対応ですから、 gnuplot の出力も postscript 形式で保存します。 postscript とは、adobe 社が開発したプリンタ記述言語の一種で FreeBSD から印刷する には、データを postscript 形式に変換する必要があります。

  1. 先ず、以下のコマンドを実行して gnuplot を起動させます。
         > gnuplot

  2. 出力形式を指定する。
    postscript 対応プリンタに出力する場合は、出力形式を postscript に指定します。 plot、replot コマンドでグラフを描く前に、次のコマンドを実行して下さい。
         gnuplot> set terminal postscript

    カラーで出力したい場合
         gnuplot> set terminal postscript color

    出力形式を調べたい場合は、下記のコマンドを実行して下さい。
         gnuplot> set terminal

  3. 出力形式からも分かるように、出力先がファイルの場合は、そのファイル名を指定します。 グラフを出力するファイル名の指定には、set output コマンドを使用します。

    出力先のファイル名を「test」とする場合は、下記のコマンドを実行して下さい。postscript 形式ですから、ファイルの拡張子として .ps を付けます。
         gnuplot> set output "test.ps"

  4. その後、グラフを描きます。
         gnuplot> plot sin(x),cos(x)
         gnuplot> plot x**2
         gnuplot> plot sqrt(2/pi/x)*(sin(x))

         gnuplot> replot

    するとグラフはディスプレイ画面に出力されないで、カレント・ディレクトリ (現在操作対象となっているディレクトリ)に「test.ps」 というファイル名で出力されます。グラフ描画コマンド(plot) を実行するたびに、コマンド毎 のグラフが全て同じ「test.ps 」ファイルに保存されます。

  5. test.ps ファイルを確認したい場合は、以下のコマンドを実行して下さい。 ! は、gnuplot のコマンドでシェルコマンドを実行する機能を持ちます。
         gnuplot> !ls -al

  6. その次に、postscript ファイル test.ps を lpr コマンドでプリンタへ送ります。 これでグラフがプリンタから出力されます。
         gnuplot> !lpr test.ps

  7. 再び、元のディスプレイ画面に戻したい場合は、出力形 postscript 形式から x11 形式に戻します。 gnuplot を起動した直後は、デフォルトの x11 に指定されています。

    下記のコマンドを実行して x11 形式に戻して下さい。
         gnuplot> set terminal x11

    gnuplot に関する link は こちらを を参照して下さい。

  8. ghostview などの PS 形式の出力をプレビューするツールを使えば、印刷の前にグラフを ディスプレイ画面上で確認することも出来ます。

    通常は、ファイル名(test.ps)を指定して lpr コマンドでプリンタへ出力しますが、 ファイル(test.ps)に同じようなグラフが沢山ある場合、注意が必要です。出力形式を postscript、出力先 のファイル名「test.ps」を指定した後、グラフ描画コマンド plot x 、plot sin(x)、replot コマンドを続けて実行した場合、グラフは全て同じ test.ps ファイルに追加されます。その 後、この test.ps ファイルを 「lpr test.ps」 コマンドで印刷した場合、ファイルに保存され ているグラフなどがすべて印刷されてしまいます。

    印刷したいグラフだけをプリンタに出力したい場合は、gv を起動させ、印刷 したいグラフを画面で確認した後、ページを指定して「Print Marked」でプリンタ出力を実行 して下さい。新規に kterm を起動し、そこから gv を起動させて下さい。

         > gv

    gnuplot から gv を起動する場合は
         gnuplot> !gv

    ファイルを開くには、「File」→「Open」でファイル名を指定し、リターンキーを押して下さい。 印刷には「Print All」、「Print Marked」があります。Print All を指定すると全ページが 出力されるので注意して下さい。

    「Print Marked」は左下にあるマークしたページだけを印刷します。1つもマークしていない状態で 「Print Marked」を選択すると、現在のページだけを印刷します。マークは、左 下のツールパネルに4つのボタンとなっています。左から「奇数ページ」、 「偶数ページ」「表示ページ以外」「すべて非ページ」のマークのオン/オフ切り替えに 使用します。

    印刷したいグラフを画面で確認した後、ページを指定して「Print Marked」でプリンタ出力を実行 して下さい。